vol.11
鏨によるモティーフとデザイン
2008.7.19-8.3
徳川以前より伝わる金工師の長谷川家の仕事場を覗くと代々そして、今も尚作り加えられていく道具の数々に目が奪われる。
その中の一つに鏨と言われる小さな楔状の鉄の道具類がある。先端が様々な形状になっており、それを打ち付けて文様を彫ったり、切り落としたりする時に使用する。小引き出しをあけると、使い込んでピカピカとつややかなものから、最近ではめっきり出番の減ったものらしき長老の面持ちのものまでぎっしりと詰まっている。用途によって選びとり使い分けられる、その数は1,000はゆうに超えると言う。
シンプルで潔い文様から、楽しくなるようなモティーフを施した長谷川まみの装身具や器たち。多くの人々を魅了するデザイン、繊細な彫り仕事。こうした彫りを基調とした作風は鏨を通じて生まれてくるのです。
★今回は古代の護符をイメージしたクラシカルなモティーフや、夏の夜空にふさわしい星座のシリーズも登場します。
正木なお
長谷川まみ Mami Hasegawa
愛知県生まれ
1969 早稲田大学文学部卒業
1971 東京クラフトデザイン金工科卒業
1976(故)長谷川一望齋春泉に鍛金を師事
1984 ~ 個展 全国展開
Born in AICHI
1969 graduated from Waseda University, majored in literature.
1971 graduated from Tokyo Craft design, metal courses.
1976 studied under (Decd) Hasegawa Ichibousai Shunkou.
Since 1984 Has been performing various One-woman exhibitions all over Japan.