vol.69
光島和子 Kazuko Mitsushima
the glass jewelry and art
2014.4.19-5.4
意思をもったように流れだすガラスの、その一瞬のうごきの美しさを
光島和子は、小さなジュエリーのカタチの中にとどめています。
その選択は、いつも潔く、モダンでシンプル。
小さなガラスのオブジェたちはみずみずしく、
身に纏うとき、はっとするような輝きをはなちます。
昨年、他界されたAさん。
その人生を、凛々しく美しく生き抜いた女性でした。
Aさんは、お目にかかるときいつも、彼女にとてもふさわしい光島さんのリングを指につけていました。
その作品の持つ力とイコールだったかつての主。
作品の力は、いつも身に纏う人にエネルギーを与えてくれる。きっと彼女もそう感じていたように思うのです。
そして今、その指輪はわたしのもとにあります。
透明の美しいひかりの礫は、いのちのもつ流れそのものの美しさかもしれない…
美しい生き物の様なガラスのジュエリーは
飾られること以上に、凛々しく生きることの大切さを感じさせてくれます。
ガラスの意思をかたちにした、小さく、けれども美しく強い作品たち。
手にとり、身に纏い、感じていただければ幸いです。
正木なお
光島和子 Kazuko Mitsushima
彫金を学んだ後、シアトルのピルチャックガラススクールなど各地で吹きガラス制作技術を磨き独自のスタイルを確立。
国際ジュエリー展や日本クラフト展などで受賞。コレクションは海外の美術館にも収められている。
国内外で発表を続け3 0 年を経た現在も、独自の感性を高い技術力と表現力で追求し続け、常に第一線で活躍する。
< 近年の主な展覧会>
1995 コンテンポラリージュウリー展 国立近代美術館・東京
1996 デザインコンペティション' 9 6 海南奨励賞
1998 “Jewelry Moves” スコットランド国立美術館・エディンバラ / New Glass Review 19 コーニングガラス美術館・ニューヨーク
2000 “ SELECTION2000 ” エッセンデザインセンター・ドイツ
2001 “ Contemporary Japanese Jewelry” Crafts Council・ロンドン
2007 “ジュエリーの今・変貌のオブジェ” 国立近代美術館・東京
2008 “Glass Wear” Schmuck Museum・ドイツ
2009 “Glass Wear” Museum of Arts & Design・ニューヨーク 他
< 主な収蔵先> スコットランド国立美術館・エディンバラ 他
gallery feel art zero (現Gallery NAO MASAKI)にて
< 個展>
2011「in & on」