vol.149
堀尾貞治
Sadaharu Horio
「ALIVE5 堀尾貞治_廃材から生まれた千点の絵画」
2023.10.7(土) - 10.22(日)
Open : 13:00 - 19:00
Closed : 火曜・水曜
2018年に80歳を目前に逝去した美術家・堀尾貞治は1960年代半ばから具体美術協会のメンバーとして協会解散まで活動を続けました。弊ギャラリーでは、堀尾貞治作品を中心に構成した展覧会[ALIVE・生き続ける芸術]を2019年より4回にわたって展開してきました。堀尾貞治氏の生き様と才能は、多くのアーティストや周囲の人を巻き込み、今も尚、その魅力は尽きることはありません。
5回目となる今展では、そんな堀尾を支える活動と彼の情熱から生まれた千点の絵画シリーズ「千GO千点物語」の見応えある絵画作品をご紹介します。
このシリーズは「千号サイズの絵を描きたい」という本人のイメージから「千点なら可能だろう」と2016年に、奈良の喜多ギャラリーに芸術家仲間が集結し、イベント会場で使用された壁面廃材を加工して作り上げた大小様々な1000枚のパネルに、即興的に描きつけて制作されました。画面からは、アーティストの生きるエネルギーと日々の思索と活動に裏打ちされた実力と天性の才能が存分に表現されており、廃材に堀尾の芸術性をもって新しい息吹をあたえる自然な行為と、ダイナミズムと信念を感じ、見るものを圧倒します。実際に関わった人たちは、堀尾氏の制作の力と才能に束になっても敵わないと感じたといいます。
尚、来る10月17日からは神戸の「BBプラザ美術館」にて展覧会「堀尾貞治 あたりまえのこと 千点絵画」が開催、待望の同シリーズのレゾネが発刊されます。この貴重な機会をお見逃しなきよう、両展覧会をご案内させていただきます。
ご縁あるギャラリーやご家族、財団のご協力のもと、アーティストの稀有な生き様を掘り起こしながらご紹介できますことを心より嬉しく思います。
Gallery NAO MASAKI 正木なお
堀尾貞治 Sadaharu Horio [1939-2018 ]
1939年神戸市に生まれる。1965 年具体美術協会会員となり 1972 年解散まで参加。
1985年頃から「あたりまえのこと」という一貫したテーマのもとに年間約 100 回に及ぶ個展、グループ展、パフォーマンスなどを国内外で行う。
《主な展覧会》
2002年 堀尾貞治あたりまえのこと ( 芦屋市立美術博物館 )
2005年 横浜トリエンナーレ 、堀尾貞治 + 現場芸術集団「空気」連続 82 日のパフォーマンス
2013年 Gutai: Splendid Playground オープニングパフォーマンス ( グッゲンハイム美術館 /N.Y.)
2014年 堀尾貞治「あたりまえのこと<今>」( BB プラザ美術館 / 神戸 )、
2016年 A Feverish Era in Japanese Art/ BOZAR ( ブリュッセル美術センター / ベルギー・ブリュッセル )
2017年 東アジア文化都市 2017 京都「アジア回廊 現代美術展」堀尾貞治 + 現場芸術集団「空気」( 京都 )
2018 年 個展 (Axel Vervoord Gallery / ベルギー・アントワープ , 香港 )
2018年11月逝去。
2022年「地球がまわる音を聴く:パンデミック以降のウェルビーイング」( 森美術館/東京)
他、個展、グループ展多数
《 Gallery NAO MASAKI にて 》
2019年「ALIVE 生き続ける芸術」ハシグチリンタロウ・堀尾貞治
2020年「ALIVE 」 佐藤貢・堀尾貞治
2022年 「ALIVE」佐藤貢・ハシグチリンタロウ・堀尾貞治 @ART FAIR TOKYO 2022
2022年 「ALIVE4_堀尾貞治について」
協力:一般財団法人堀尾貞治記念会・喜多ギャラリー
Photo: Kiyotoshi Takashima